ばばさまの眠り薬


夏頃からばばさまが夜中に目が覚めてそのあと眠れないというので
レンドルミンという眠り薬の量を1/2錠から1錠に増やしたところ
ばばさまの頭の具合がだんだんおかしくなっていることに気がついた。
年だからボケてきたといえばそれまでだが薬の量を増やしてから特にひどく
同じことを何度も聞かれたり朝と夜の時間の分別も危うい感じで
真夜中に電話をかけてくる。
ばばさまがあまりにもくどいので周りの人間はついめんどうになり
怒ったり冷たい態度をとってしまう。


でも 一番困っているのはばばさま。多少頭はボケても悲しいとか寂しいとか
感情はちゃんとある。やさしい気持ちも以前と同じだし、可笑しければ笑い
たまには怒ることだってある。
どうしてこんなに冷たくされるのか、自分はどうしたらいいのか、
こんなに頭が悪くなってしまった、みんなに迷惑をかけてはならない
心配で不安で、助けてほしくてみんなに訴えてもうるさがられる。
精神不安定。


ばばさま かわいそう。なんとかせねば!


ということで、眠り薬を前から怪しいと思っていた私は
ばばさまに眠り薬を渡すのを止め、安眠のお茶だと言って
タンポポコーヒーやら、カモミールティーやらを代わりに飲んでもらって
様子をみてみた。
体の調子が悪いときは眠れなかったから飲んでいた眠り薬だったが
最近は体の調子がもどってきているので、お茶に変えてもちゃんと眠れる
ようだ。最終的に落ち着いたのは玄米を黒炒りし微粉末にした「ブラックジンガー」


マクロビオティック実践者の知人に聞くところによると、薬はみんな陰性で
陰性のものは頭(脳)に強く影響する。うつやボケけなどのことだと思う。
そこへ来て「ブラックジンガー」は陽性の飲み物なので中和させるから
よいのでは、ということだ。


ばばさまが寝る前に「ブラックジンガー」を飲み出して一ヶ月ほど経つが
ほぼ、ボケる前ののばばさまに戻ってしまった。
ついでに前はときどき病んでいた胃腸も、ここのところ全く病まないとのこと。
穏やかに暮らしているばばさまを見ると嬉しくなる。


眠り薬は要らなくなった。